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12の扉、自由とは何か? [絵画作品紹介]

宇宙科学研究所のすぐ近くの山で、フクロウが鳴いている。地球に来る前にイメージしていた声よりも、はるかに低い声で鳴くものだ。それは夜の生き物にふさわしいような、つつましく、思慮深い声だった。

地球人は悩みと苦しみの中にいる。それはだれもが知っている。しかし、それはあながち環境のせいばかりではないことに、気付いているだろうか?苦しみも、そして恐怖も、いったいどこから来るのか、よく観察してみたことが、果たしてあるだろうか…。

012.JPG
▲無題

人の前には常に12の扉がある。そのうちの一つをくぐれば、また別の世界があり、12の扉が開いている。また一つくぐれば、また12の扉というふうに、何度くぐっても、選択肢は12個ある。僕たちは12の扉のどれをくぐるか自由に決められるが、それを選択したり、迷ったりすることなく、ランダムな意識で決められるほどに、自由度は高くなる。迷うところに判断という名の苦しみがあり、選択するところに、期待と不安がある。期待と不安は表裏一体で、決して片方だけでは存在しえぬ。なぜなら、それらは同じものだからだ。人が12の扉のどれをくぐったかによって、生じる結果に良し悪しはない。ただ、良し悪しを判断する自分があるだけだ。判断とは理解とは無縁のものであり、逆に理解を妨げるものである。理解のないところに愛はない。愛がなければ幸せもまた、ない。

休日の最後の最後になって、やっと宿題のプリントを片づけたサトくんは、今夜はタツオ君のふとんにもぐりこんでいった。そしてもぐりこむなり、もう、小さな寝息をたてはじめた。サトくんも、そしてサキちゃんも計り知れない自由さの中で、のびのびと育っている。タツオ君もマコさんも、まるで水のようにしなやかに、決して子どもたちを束縛することがない。眠る子供たちの意識が、宇宙に向って広く、広く広がって行くのが見える。そう、子供はこの広大な宇宙の中でさえ、巨人とよばれるに足る存在なのだ。

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すずめ

ご訪問ありがとうございました。
じっと見ていたら、この絵の中に「ベシ」が見えました。
あ、お若い方だとご存知ないですね、ベシは赤塚不二夫さんのキャラクターです。
by すずめ (2009-04-21 16:59) 

peach

★すずめさん、ありがとうございます。いい絵を描かれますね。
「ベシ」知ってますよ~。ケムンパスとならぶカエルキャラですよね。
by peach (2009-04-22 00:04) 

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